デンマーク文化省に属するデニッシュ・アート・ワークショップスは、アーティスト、デザイナー、美術品の保存管理者や修復者を募集し、ゲストハウスで暮らしながら設備や空間が必要な制作や作業を行う機会を提供しています。
クリエイターのための場所
デニッシュ・アート・ワークショップスの新しいゲストハウスがあるのは、フレデリクスホルム運河に沿ったコペンハーゲンで最も歴史のある地域です。ゲストハウスは、大きなプロジェクトに取り組む世界各国からのアーティスト、デザイナー、美術品の保存管理者や修復者に、宿泊と作業の場を提供しています。
ゲストハウスの建物は、元は古い鍛冶工場で、約70年間にわたってデンマーク王立芸術アカデミーの彫刻科が所有し、数々の著名な彫刻家たちが住み込みで制作を行ってきました。現在は、現代の作家や新鋭デザイナーの作品を取り入れて改装されています。
ゲストハウスのコンセプト
ゲストハウスの内装には、モーエンス・ コッホ、ボーエ・モーエンセン、ポール・ヘニングセン、アルネ・ヤコブセン、ハンス・J・ウェグナーといった、デンマークの家具デザイナーによるモダン・クラシックな作品が使われています。
ゲストハウスのインテリア・デザインの基本コンセプトは、この地域の歴史的な雰囲気と、デンマークのモダンな家具デザインの調和を生み出すことです。デニッシュ・アート・ワークショップスの作業場では、日々新しいデザインが生まれています。つまり、鍛冶工場だったこのゲストハウスに置かれた家具は、デンマークのモダン・クラシックなデザインと、今まさに注目を集めようとしている現代のデザインの対話を象徴しているのです。
また、ゲストハウスには、制作を行うデザイナーのショールームとしての機能もあります。これまで、マルグレーテ・オドゴー、ヨナス・ トラペダッチ、リネ・デッピングを初めとする多くのデザイナーたちがこのゲストハウスで暮らし、新しいインテリア・デザインを生み出してきました。
Photo & text: © DanishTM