レストランでの食事は、皿の上の料理、グラスに注がれたワイン、そしてスタッフのサービスなど、すべてが組み合わさった総合的な体験です。近年デンマークでは、インテリアデザインに強い思い入れをもつレストランがますます増えています。優れたデザインのレストランに足を運ぶお客様は、テーブルウェア、グラス、そして家具までも楽しんでいます。今回はそんなコペンハーゲンの中でもとりわけクールなレストランを2つ、皆様にご紹介します。
レストラン“Taller”のキッチンに足を踏み入れると「職人技」という言葉が頭に浮かびます。調理場には、キッチンテーブルとして使うように設計された作業台があります。インテリアをデザインしたのはデンマークのデザイン・デュオ、Mencke & Vagnby。黒いViggoのダイニングチェアが際立っています。
“Gran Torino”は、ありふれたイタリア料理店ではありません。店内のクールな家具がニューヨーク風の空間を演出しています。
「店のデザインは、倉庫だった頃の作業場的な雰囲気を残しています。たとえば、長テーブルの上方には、錆びた古いローディング・ゲート。そして、大きなドアのついたファサードには、その昔大量の食品を積んだトラックが通っていた出入口が使われています。」と、Gran Torinoを経営するデンマークのレストラン企業MadklubbenのPR部長Kaspar Mørk Arianto氏は語ります。
店内は、入口脇のバー、Valerianoのピザ窯がある大きなオープンキッチン、中央の長テーブル、2〜4人用の小テーブルがコーディネートされています。壁の大部分はグリーンのメトロタイルで覆われており、椅子はデンマークのデザイナーBørge Mogensenの1952年の作品であるSøborg チェア、Jørgen Rasmussenの1973年のKEVI オフィスチェアを使用しています。いずれも壁のタイルに合わせ、特別なグリーンに塗装されています。
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