デンマークは日本と同じく海に囲まれた国です。この環境が非常にユニークな住居形態を生み出しました。都会の中心に居ながら新鮮な空気を味わい自然を近くに感じることができる家として、ハウスボートが人気を呼んでいます
コペンハーゲンでは、ハウスボートがファッショナブルな住居として注目を集めています。デンマークの首都では、さまざまな形状のハウスボートが街の中心部にある港や運河を彩っています。
私たちはハウスボートの中を見せてもらう貴重な機会に恵まれました。住人はスベス(Lisbeth)とラウスト(Laust)のカップル。コペンハーゲンで自作のハウスボートに住んでいます。
水に浮かんだ家
コペンハーゲンに停泊しているハウスボートのデザインは実にさまざまです。一部のハウスボートはその名の通りかつて航海に使われていた実際の船です。一方、スベスとラウストのボートのように、家族の家として作られたものもあります。
面積80平方メートルのこのハウスボートは、スベスとラウストが自分たちで設計し、ラウストが建てたものです。デザインのコンセプトは「少なく持ち、多くを得る」。メンテナンス不要な材料を使うことにこだわりました。
水上生活には、明らかな利点があります。スベスは毎朝、寝室から直接水に飛び込んで泳ぎを楽しみます。趣味であるカヤックも、玄関から直接漕ぎ出すことができます。
この幸せなカップルによれば、ハウスボートに住んでいると、一年中別荘に住んでいるような気分を味わうことができます。また、デンマークでは短い夏の間しか体験できないアウトドアの環境で暮らすことができるのです。
コペンハーゲンのハウスボート
コペンハーゲン市によると、市の中心部にある港湾地区および運河には、現在60~80のハウスボートがあります。ハウスボートは港界隈の生活や雰囲気に大きく貢献しているため、将来的には停泊場所を増やしたい考えです。
Photo & text: © DanishTM