デンマーク・デザインは、オフィス環境の改善でよく知られていますが、デンマークのブランド「ノルディック・アピール」はさらに一歩を踏み出し、外出先での仕事時間もより良いものにしようとしています。
デンマークのデザイン・ブランド、ノルディック・アピールは、Apple製品用アクセサリのデザインと製造を手がける企業です。同社は昨年、DANISHTMとのインタビューで「スクリーンとキーボードが別体の従来型デスクトップ・パソコンに比べ、ノートパソコンは人間工学面で劣っている」と語りました。
デスクトップの時代はスクリーンを自由に動かし、キーボードとマウスを使いやすい場所に置くことが可能でした。現在、ノートパソコンがあらゆる場所で使われていますが、ユーザーはオプションのスクリーンやマウスを用意しない限り、固定されたスクリーンとキーボードを使わざるをえません。そこで、ノルディック・アピールの設立者であるマーティン・ベイ氏とルイーサ・ローセンダル氏は、マックユーザーのために、キーボードとマウスを動かせる、人間工学に適った環境を作ろうとしています。
「ノートパソコンは、持ち運びに便利でなければいけません。小型化はもちろん、見た目にも美しいデザインであることが大切です。そのため、スクリーンとキーボードの距離が近く、画面を効率的に使おうとすると、どうしても前かがみになってしまいます」とベイ氏は言います。
こうした人間工学上の問題を解決するため、ノルディック・アピールはこれまでにもMacBook用のスタンド(ベニヤ板を曲面加工したスタンドで、書く姿勢を改善)や、iMacやシネマ・ディスプレーを載せるディスプレー・スタンド(見る姿勢を調節)などを発売してきました。現在も新製品を開発中ですが、今後発売されるAppleアクセサリについては現段階では明かせないとのこと。
「人々の生活をより良いものにする」という、これまで無数のデンマーク・デザインが掲げてきた目標を、ノルディック・アピールは引き継いでいます。