デンマークの建築は世界的に有名です。ヨーン・ウツソンやアルネ・ヤコブセンといった名前は、デンマーク国内にとどまらず、世界中に知られています。2050年までに化石燃料から脱却するという政策目標に添い、デンマークの建築業界は環境に優しい建物への取り組みを強化し、この分野で世界のリーダーを目指すようになりました。
こうした試みを代表するデンマークの建築物を見てみましょう:
8ハウス
8ハウスは先進的なアパートメント・コンプレックスで、それ自体が小さなコミュニティを形成しています。8ハウスを手掛けたのは、ニューヨークの「2 ワールドトレード センター」 の設計会社にも選ばれたビヤルケ・インゲルス・グループ(BIG)です。多層階の建物を東西に長く配置し、アパート全体の日当りを最大化するとともに、屋上緑化で建物内部の温度を下げています。
パナム・コンプレックス - マースク・ビルディング
C.F.モーラーは、SLA 、ランボール と共同で、コペンハーゲン大学のパナム・コンプレックスの増築プロジェクトとして、マースク・ビルディングを設計しました。面積3万 4,000平方メートルのこの建物は、国際的な医療研究の拠点となります。この研究所はデンマークでもっとも優れたエネルギー効率を誇り、換気装置から出る廃エネルギーをリサイクルします。また雨水管理のために屋上を緑化し、外装もグリーンとなっています。日照利用の最適化にも特別な配慮がなされています。
コペンハーゲン・インターナショナル・スクール(CIS)
C.F.モーラーは、コペンハーゲンのノルドハウンに建築計画が発表された、太陽光発電を導入した学校の設計も手掛けています(2017年竣工予定)。同校の面積はコペンハーゲン最大の2万5,000平方メートルで、年間の電力使用量の半分以上をまかなう1万2,000枚の太陽光パネルが屋上に設置される予定です。カリキュラムには「太陽光」の学習を取り入れ、生徒がエネルギー生産の現場を観察して授業に活用する計画です。
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