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デンマークのアート、デザイン、建築におけるジャポニズム

デンマークのアート、デザイン、建築におけるジャポニズム

デンマークと日本のデザインのスタイルは、それぞれ個性的でかけ離れている印象がありますが、両者の距離は意外に近いのです。

「ジャポニズム」のコンセプトは新しいものではありません。ジャポニズムとは、日本のアート、ファッションや美学が西洋文化に与えた影響を意味します。19世紀に渓斎英泉や歌川広重の浮世絵を模写したファン・ゴッホの絵は、芸術界のジャポニズムの例として誰もが知るところでしょう。

19世紀後半から末にかけて、デンマークのアーティストやデザイナーたちも日本から影響を受け、デンマーク独自の芸術表現に取り入れました。この伝統は今も残り、進化を続けています。20世紀に入り、デンマークはモダニズムを確立してデザイン大国と呼ばれるようになりました。デンマーク人は、この称号を大切にし、誇りをもっています。デンマークがデザイン大国へと成長した経緯を語るうえで、ジャポニズムから受けた多大な影響は、欠かすことのできない重要な要素だと言われています。

 

Boris Berlin & Poul Christiansen_Pernille Klemp

“Non” chairs – Boris Berlin & Poul Christiansen. Pernille Klemp © Arkitektens Forlag

 

デンマークの作家ミリヤム・ゲルファー・ヨーゲンセンは2013年の著書「Influences from Japan in Danish Art and Design(デンマークのアートとデザインにおける日本の影響)」のなかで、デンマーク・デザインの真髄にある言葉で定義できない「何か」について語っています。この本はハンス・J・ヴェグナー、ポール・ケアホルム、ヨーン・ウツソンなど、多くの有名なデンマーク人アーティストやデザイナーを取りあげながら、1870~2010年のデンマークのアート、デザイン、建築に見られる、150年近くにわたるジャポニズムの歴史を解説しています。

 

Jeanne Philip_Egon Gade

New Year Cards – Jeanne Phillip. Egon Gade © Arkitektens Forlag

 

以前は日本のモチーフが主なインスピレーションでしたが、最近では素材の扱い方や制作工程からも着想を得るようになりました。多くのデンマークのアーティストやデザイナーが日本を訪問し、デンマークの文化、伝統、言語のなかでそのエッセンスを生かすことにより、デンマークのデザインを前進させています。

ミリヤム・ゲルファー・ヨーゲンセンの本は、デンマーク語と英語で出版されています。

 

Japanisme frontpage

この書籍(英語)の詳細はこちらでご覧いただけます。http://arkfo.dk/en/shop/product/influences-japan

写真提供:© Arkitektens Forlag

 

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