'

人々の憩う公共スペース

人々の憩う公共スペース

カナダの雑誌「スペーシング」は、最近コペンハーゲンを訪れた印象を次のように記しています: 

デンマークの首都コペンハーゲンを歩いて最も印象に残ったのは、人々が集い、憩うことのできる公共スペースを作ろうという市の熱意ある取り組みでした。街のいたるところに広場があり、市民が憩い、都市生活を楽しんでいるのです。

コペンハーゲン市の公共スペースの興味深い特徴は、ちょっとした広場が多くの人に利用されているということです。これは、北米でよく見られる大規模で本格的に整備されたスペースとは対照的です。

デンマークの公共スペースが成功している理由は何でしょうか?私たちは次のように考えました:

Caf+®_life_at_N+©rrebro_Photographer__Morten_Jerichau

Morten Jerichau © Copenhagen Media Center

1. 気軽に利用できる魅力的な公共スペース

利用者にとって、こうした広場の大きな魅力は、居心地がよく、静かで、そこで時間を過ごしたいと思える場所である点でしょう。広い空間の中でも人の大きさや存在が感じられるように設計されています。また、従来の形式にとらわれないコペンハーゲンの小さな広場が際だって静かであることも、人が集まる理由でしょう。

2. 食べ物が居場所をつくる
多くの広場には、何かしらのレストランやカフェがあります。食べものや飲みものは誰にとっても必要ですから、飲食施設は規模にかかわらず人を呼び、そこに滞在して良いと感じさせる効果があるのです。

Frederiksberg_Have_og_Slot

VisitDenmark © Denmark Media Center

3. 座る場所がある:段差からベンチまで
広場には必ず座れる場所が設けられています。段差や階段、花壇の縁のような簡単な座り場所の場合もあれば、ベンチやイスが設置されている場合もあります。人々は座ってくつろぎたいのです。

4. 公衆トイレの整備
北米で公共スペースを設計する際、見過されがちなのがトイレです。トイレがないと、人々は用を足すために近くのレストランやカフェでお金を使うことになります。

5. 自主的な規律を尊重する
コペンハーゲンの広場には、禁止事項を書いた看板がありませんでした。公共スペースは、人が来なければ始まりません。多くの人が集う広場には、自主的な規律の空気が生まれます。信頼感を示すことが、その場所を使ってもらいたいという意志表示になるのです。圧力を排除し、多くの人が気軽に集まれるようにすることで、結果的に問題行動も起きづらくなります。

Amager_Strandpark_Photographer_Christian_Alsing

Christian Alsing © Copenhagen Media Center

6. 遊びを用意

さらに、コペンハーゲンの広場は、スケートボードなど「不穏当」なアクティビティができるように整備されていました。多様な遊びを用意することで、多様な人々を呼び込むことができます。

7. 奇抜さ、大胆さを恐れない
スーパーキーレンはコペンハーゲン随一の素晴らしい公園で、異国風の彩りやディテールが利用者を楽しませています。公共スペースを設計する自治体は、大胆になることを恐れてはいけません。

8. 人に優しい都市空間
自分の街では無理だと考えている方に、次の言葉を贈ります。コペンハーゲンの「人に優しい街づくり」に大きく関わってきたヤン・ゲール氏は、40年前には外で過ごそうと考える市民などいなかったと語っています。戦略的で配慮のあるデザインにより、さほどお金をかけなくても、人々が集まる空間を作ることが可能です。

9. 人が人を呼ぶ
都市に命を与えるのは人です。都市空間を成功させるには、人々の存在が必要です。成功してい公共スペースは、家や仕事場以外で人と会うことのできる「第3の場所」を提供しています。人が集っている広場は、さらに多くの人を呼び込みます。周りに人がいるときに最も大きな喜びを感じるということは、人間のもっとも重要な特性はの一つではないでしょうか。

 

Top photo: Iwan Baan © DanishTM

Leave a Reply