Monthly Archives: August 2015


8月のブログでは、デンマークのグリーン・メンタリティに関する記事を連載し、デンマークのエネルギー政策、家具業界、建築について取りあげてきました。最終回となる今回は、デンマークの食と飲食業界の、持続可能性に向けた取り組みを紹介します。 世界的に有名なミシュラン2つ星レストラン「Noma」は、自然と自然の探索が料理の基礎であるべきだと主張し、食と創作のあり方を一転させました。Nomaは「農業は多くの種を見過ごしている」と、現代食の方向性を批判していることで知られています。自然界の多様性を体現する料理を提供し、生物多様性保護の必要性について一石を投じています。Nomaのもう一つの哲学は、これまで北欧料理で使われることのなかった身近な食材を使うことです。 2010年、Nomaの共同設立者であるクラウス・マイヤー氏は、こうした哲学に基づくレシピ本「Almanak」を出版しました。この本は、旬や素材を大切にした日常的なレシピを紹介しています。どれも栄養満点の風味豊かな料理で、材料の収穫方法、農業や自然にとって最適な収穫時期などにも配慮しています。 デンマークの食と、グリーン・メンタリティーの関わりを示すもう一つの例が、非営利レストランRub & Stub です。Rub & Stu...
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デンマークの建築は世界的に有名です。ヨーン・ウツソンやアルネ・ヤコブセンといった名前は、デンマーク国内にとどまらず、世界中に知られています。2050年までに化石燃料から脱却するという政策目標に添い、デンマークの建築業界は環境に優しい建物への取り組みを強化し、この分野で世界のリーダーを目指すようになりました。 こうした試みを代表するデンマークの建築物を見てみましょう: 8ハウス 8ハウスは先進的なアパートメント・コンプレックスで、それ自体が小さなコミュニティを形成しています。8ハウスを手掛けたのは、ニューヨークの「2 ワールドトレード センター」 の設計会社にも選ばれたビヤルケ・インゲルス・グループ(BIG)です。多層階の建物を東西に長く配置し、アパート全体の日当りを最大化するとともに、屋上緑化で建物内部の温度を下げています。 パナム・コンプレックス - マースク・ビルディング C.F.モーラーは、SLA 、ランボール と共同で、コペンハーゲン大学のパナム・コンプレックスの増築プロジェクトとして、マースク・ビルディングを設計しました。面積3万 4,000平方メートルのこの建物は、国際的な医療研究の拠点となります。この研究所はデンマークでもっとも優れたエネルギー効率を誇り、換気装置から出...
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デンマークの家具産業は世界的によく知られています。時代を問わないデザインや、耐久性に優れた品質が特徴です。職人の高い技術と、素材への敬意を土台に、各メーカーは人の寿命より耐用年数の長い、持続可能な製品を作っています。   また、フリッツ・ハンセン、カール・ハンセン&サン、ワンコレクションをはじめとする多くのメーカーは、有害化学物質の使用やCO2排出量を削減し、適切な管理の下で伐採された認証付きの材木を使うことによって、環境への影響を減らす努力をしています。   近年では、新興のデンマーク企業も、環境保全や持続可能性への貢献を重視しています。たとえば家具ブランドの「メーター(Mater)」は、国連グローバル・コンパクトに署名しています 。   グリーンデザインへの賛同は、デンマークの新進デザイナーの間にも広がっています。たとえばヨナス・エドバードとニコライ・ステーンファットは、持続可能を追究した「テロワール」ラインを立ち上げ、デンマーク沿岸で採取した海藻と紙パルプで家具を作っています。再生可能な資源を材料に使うことで、制作過程そのものが、グリーンなエネルギー循環における自然素材のリサイクル機能を果たしています。   グリーン・デンマークの他の記事...
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デンマークは「2050年までに化石燃料から完全に脱却する」という明確なエネルギー戦略を掲げています。1980年から2010年の間に、デンマークの再生エネルギー比率は3%から19%へ上昇しました。2020年までには、エネルギーの3分の1がグリーンエネルギーとなるでしょう。中心となるのは風力とバイオマスですが、太陽光発電も利用されています(原子力発電はデンマークの戦略には含まれていません)。 8月のブログでは、こうしたグリーンなメンタリティーが、デンマークのデザイン文化にどのように反映されているかをシリーズでお伝えします。 本連載では、デンマークの様々なライフスタイルや文化を取りあげます。たとえば家具業界は、製造過程における環境、倫理、社会的影響に配慮しています。建築は、持続可能エネルギーの恩恵を生かし、環境に優しい建物を作っています。またデンマークの食文化も、持続可能なライフスタイルを追究しています。 デンマークは持続可能性、環境意識、社会的責任を備えたデザインを評価する成熟した社会をを目指し、様々な分野で取り組みを進めています。 グリーンデザインに関する過去の記事:デンマークのアップサイクリング Photo: Nicolai Perjesi © VisitDenmark, Denma...
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by ティネ・モーリセン(インテリア・デザイナー) 英国には「自分の家は自分の城」という古い諺がありますが、これはデンマーク人にもよく当てはまります。デンマークでは、家が生活の中心です。「くつろぎの空間」、「個人の空間」、「機能的な空間」といったスペースをいかに作るかによって、家は住む人の個性やアイデンティティの一部となるのです。人を招く機会も多く、家を見せることが自己紹介にもなります。デンマーク人は、家づくりにお金も時間も十分につぎこみます。 インテリア・デザインのトレンドや傾向は、どんどん移り変わっていきます。そのサイクルはファッション・デザインほど短くはありませんが、それほど差はないかもしれません!実際、私はファッションからインスピレーションを得ることがよくあります。色、手触り、大胆さなどに関しては、常に1〜2年先を行っているからです。 私は様々な場所から着想を得ています。自然に触れ、雑誌を眺め、何度もスケッチを描くうちに、イメージが膨らんでいきます。しかし、夜の時間、コーヒーブレイク、子どもと遊ぶ時間からひらめきを得られることもあるのです。 トレンドは変化するものです。家具やインテリアも同様です。しかし、トレンドは繰り返すのが常です。近い将来、金融危機の影響による禁欲的で慎ま...
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